2024-05-08 11:10:00

2024.05.08 基本5文型

基本5文型

英語学習を進めていく上での基盤

5文型、文法、熟語、単語(意味と品詞)がわかれば、多くの英文の意味は理解できちゃう。

基本5文型と文の5要素

どんなに長く複雑な英文であっても、その文構造のパターンは必ず5つに分類できます。

これを〈基本5文型〉と言います。

その5パターンを以下に示します。まずは、この型を暗記してください。

第1文型    S +V

第2文型    S+V+C

第3文型  S + V + O

第4文型  S  + V  + O (人目的語)+ O(物目的語)

第5文型     S  + V  + O + C

そして、上の5パターンは、S・V・C・Oという4つの要素からなっています。

これを「文の主要素」と言います。

各要素の名称と主な働きを以下に示します。それぞれの主な働きを覚えておきましょう。

 

S:主語(その文が何について述べているかを示す。「・・は」「・・が」と訳せる)

V:述語動詞(主語の状態・行為などを示す。「・・する」「・・である」と訳せる。)

C:補語(主語・目的語の内容や・状態を示す。S=C、O=Cが成立する。)

O:目的語(動詞が表す行為の対象を示す。「・・を」「・・に」と訳せる。)

 

なお、要素になれるのは、名詞・代名詞・形容詞だけ。 

そして、にはその前に修飾語がつくことがあるよね。

 

上の4要素に加え、M(Modifier)〈修飾語〉もあります。

〈修飾語〉は、それがなくても文構造に影響を及ぼさないため、「文の主要素」と見なさず、〈基本5文型〉のパターンにも出てきません。

ただ、S・V・C・Oの4つ(主要素)にMを加えたものを「文の5要素」と言いますので、5要素の1つとして覚えておきましょう。

 

 

 

第1文型() S+V

第1文型〈S+V〉は、主語(S)動詞(V)だけで文を完結でき、「Sは[が]Vする」と訳せます。
ただし、実際の英文では、SとVだけでは内容が乏しいため、多くの場合、修飾語(M)を伴います。
Japanese people
  work  hard  everyday. 
 
            V              
(日本人は毎日、一生懸命に働きます。)

 

第2文型() S+V+C

第2文型〈S+V+C〉は、S+Vの後に補語(C)が続きます。
〈補語〉とはなんでしょうか。次のように考えます。
例えば、Tom is.という文を訳せますか。
God is.
「神は存在します。」であればまだしも、「トムは存在します。」では、文が不完全で、意味がよくわかりません。

どのような状態で「存在する」かを言う必要があります。

つまり、Tom isの後に、Tomがどんな人であるかを説明する語句(名詞か形容詞)を補わなければならないのです。

例えば、Tom is a student.(トムは学生です。)やTom is tall.(トムは背が高いです。)のようにです。
こうして補われた語句、すなわちa studenttallを〈補語〉と言います。

Tom  is  a student
 
S   V     C
(トムは学生です。)

Tom is  tall
 
S  V   
(トムは背が高いです。)

第2文型〈S+V+C〉で用いられるもっとも代表的な動詞がbe動詞〉です。

つまり、〈S be C〉「Sは[が]Cである」が第2文型の基本形ということになります。

be動詞〉のほかにも、次のような動詞が第2文型で用いられます。
▶ look
に見える) becomeになる) getになる) keepのままである) stayのままである) 等

 

 

第3文型() S+V+O

第3文型〈S+V+Oは、S+Vの後に目的語(Oが続きます。
次の2つの英文を見てください。

① John  keeps  quiet
 
   S           
(ジョンは静かにしています。)

② John  keeps  two dogs
      
S          O
(ジョンは犬を2匹飼っています。)

は第2文型〈S+V+C〉、は第3文型〈S+V+O〉です。
まず、第2文型は〈S be C〉が基本形です。

したがって、Vを〈be動詞〉に置き換えても文意が通れば、その文は第2文型です。

は、keeps(V)を〈be動詞〉isに置き換えてJohn is quiet.(ジョンは静かです。)としても文意が通るため、第2文型です。

この文のquietは、主語John(S)の状態を示す補語(C)です。
しかし、は、keepsisに置き換えてJohn is two dogs.(ジョンは2匹の犬です。)とすると文意が通らないため、第2文型ではありません。

第3文型〈S+V+O〉と考えます。
において、two dogsは、keeps(飼う)という行為の対象、すなわちを」に相当する部分になっています。

これを目的語(O)と言います。Oは、Sと別のもので、必ず名詞か代名詞です。

Cは、Sの内容・状態等を示すもので、名詞のこともあれば形容詞のこともあります。
なお、①②はVが同じkeepsでも、(第2文型)では「のままである」、(第3文型)では「飼う」と、異なる意味で用いられています。

 

個別指導塾の基本問題に挑戦!
《問題》次の1)~3)について、下線部が「S」「V」「C」「O」「M」のどれに当たるかを答えなさい。

1)Paul works hard. (ポールは熱心に働きます。)
2)The work looks hard. (その仕事はきつそうに見えます。)
3)She likes hard questions. (彼女は難しい問題が好きです。) 

《正解》1)M  2)C  3)O
《解説》1)下線部hardは副詞「熱心に」でM、文は第1文型〈S+V〉です。 

Workisに置き換えて、Paul = hardでないから、s+v+cでない。

文意が通らないからs+v+o でもない。Hardは副詞でworkを修飾。

2)下線部hardは形容詞「きつい」でC、文は第2文型〈S+V+C〉です。

looksを〈be動詞〉に置き換えてThe work is hard(その仕事はきつい)としても文意が通ります。


3)下線部hard questionsは名詞句「難しい問題」でO、文は第3文型〈S+V+O〉です。

なお、likesを〈be動詞〉に置き換えてShe is hard questions.とすると文意が通りません。

 

自動詞と他動詞:

目的語をとらない(とっていない)動詞: 自動詞

目的語をとる(とっている)動詞: 他動詞

英作をするようになると、この区別が必要になるから、これから動詞を覚えるとき、他動詞として使われる動詞はなるべく「を・・」で覚える。

 

 

 

第4文型() S+V+O+O

第4文型〈S+V+O+O〉は、S+Vの後にOが2つ続きます。
〈目的語〉は、Vが表す行為の対象を示すもので、「を」「に」に相当する部分です。

Vの中には、「AにBをする」のように、〈目的語〉を2つ同時にとる動詞があります。

例えば、study(勉強する)は、study math(数学を勉強する)と言えますが、study him math(彼に数学を勉強する)と言えません。

しかし、give(与える)はgive him a chance(彼にチャンスを与える)と言えますし、buy(買う)もbuy her a doll(彼女に人形を買ってあげる)と言えます。

次の2つの英文を見てください。
① I   gave  her   some advice
   
                  
(私は彼女に少し助言を与えました。)

② I   bought him  a blue shirt
   
                  
(私は彼に青いシャツを買ってあげました。)

①②は共に第4文型〈S+V+O+O〉ですが、第4文型は、「を」に相当する2つ目のOをVの直後に置き、第3文型に言い換えることができます。

に」に相当する部分は〈前置詞+名詞〉の形で表してMになります。

① I   gave   some advice   to her.
   
                           
② I  bought a blue shirt  for him.
   
                           
第4文型から第3文型に言い換えた際の「に」を表す〈前置詞+名詞〉の前置詞は、giveの場合はtobuyの場合はforです(toになるかforになるかは動詞ごとに決まっています )。

このように、文の意味が同じでも、文の要素になにがくるか、どのような順序で述べるかによって、文型が異なることがあります。

to を使うか、for を使うかは、高校で詳しく習うので、中学の定期テストでは、授業に出てきた動詞について、だけ覚えればokだよ。 

 

第5文型() S+V+O+C

第5文型〈S+V+O+C〉は、S+Vの後にO+Cが続きます。
英語に苦手意識を持つ生徒の多くがここでつまずいているため、第5文型はしっかりと理解しておく必要があります。
大切なことは、〈S+V+O+C〉の〈O+C〉の部分は、「OがCである」と訳せ、OとCの間に〈O=C〉の関係があるということです。

したがって、S+Vの後に2つの要素(A・B)ある場合、〈S+V+A+B〉において、〈A=B〉と考えて文意が通れば〈S+V+O+C〉(第5文型)、

文意が通らなければ〈S+V+O+O〉(第4文型)と判断できます。

第5文型で用いられる(〈O+C〉を導く)もっとも代表的な5つの動詞を覚えておきましょう。

① call+O+C(OをCと呼ぶ)
My friends
 call me Liz. 
     
        V          
(友人は私をリズと呼びます。)
I am Lizと考えられます。① make+O+C(OをCにする)

② make+O+C(OをCにする)
The news
 made her  happy. 
  S    V  O   C
(その知らせは彼女を喜ばせました。)
She was happyと考えられます。

 keep+O+C(OをCにしておく)
A cup of coffee
  kept  me  awake
   S     V   O   C 
(1杯のコーヒーが私を眠らせませんでした。) 
I was awakeと考えられます。

④ leave+O+C(OをCのまま放っておく)
His mother
 left him alone
       
                      
(母親は彼をひとりにしました。) 
He was aloneと考えられます。

⑤ find+O+C(OがCとわかる)
The student found the book very interesting.
       
               O             
(その生徒はその本がとてもおもしろいのだとわかりました。)
The book was very interestingと考えられます。

 

個別指導塾の基本問題に挑戦!
《問題》次の1)~3)が第何文型かを答えなさい。
1)His mother makes a new dress every month.
2)Her father made her a new doll.
mademakeの過去形
3)The news made her happy.
news:「知らせ」

 

《正解》1)第3文型 2)第4文型 3)第5文型
《解説》1)His motherがS、makesがV、a new dressがO、every monthがMで、文型は〈S+V+O〉、文意は「彼の母は毎月新しい服を作る」です。
2)Her fatherがS、madeがV、herがO、a new dollがOで、文型は〈S+V+O+O〉、文意は「父親は彼女に新しい人形を作ってやった」です。
3)The newsがS、madeがV、herがO、happyがCで、文型は〈S+V+O+C〉、文意は「その知らせが彼女を幸せにした」です。

 

最初にご紹介したとおり、〈基本5文型〉は、英語の文の基本的な骨格です。

そのため、〈基本5文型〉をしっかりと理解することこそ、その後の英語学習をスムーズに進められるかどうかを左右すると言えます。

〈基本5文型〉では、それぞれの文型に含まれる文の要素と、よく使われる動詞に特に注意して、必ずセットで覚えるようにしましょう。

そして、その内容をしっかりと定着させるために、繰り返し音読してください