2024.05.28 記述方式の解答の仕方
記述方式の解答の仕方
文中から抜き出せ、ではなく、自分の考えをかけ、というような問題の解答の仕方。
大事なことは、3つ。
■ 対比
■ 因果(原因と結果、あるいは理由と結果)
原因は何か悪いことに使うよ。
たとえば、パンデミックの原因とは言うけど、
パンデミックの理由はイマイチだよね。
■ 具体と抽象
自分の答えをかけ、だから、テーマなどを書けだろうから
基本、抽象表現で書くよ。
詳細に説明したい場合だけ、「たとえば」という接続詞に続けて、
具体的な内容を書くよ。
「名づけられた葉」のテーマを書け、を例に書き方を考えてみるよ。
この詩の第1連と第2連が表現方法でいうと、「対比」だと習ったと思う。
何と何を対比しているかと問われたら、
「ポプラの葉」と「わたし」と答えたらだめだよ。
対比のときは、視点が必要だよ。
それも「視点をそろえること」が重要。
|
共通点 |
異なる点 |
ポプラの葉 |
小さな存在 (小さな手) |
みな同じ「ポプラの葉」と呼ばれる |
わたし |
小さな存在 (小枝) |
「固有の名前」で呼ばれる |
以上の整理を終えたら、「文の型」を確認するよ。
アは、 「1」(な)ため、 A である。
しかし、 イは、 「2」(な)ため、 B である。
だから、 アよりもイのほうが C である。
ポプラの葉は、小さい存在のため、みな同じ「ポプラの葉」と呼ばれる。
しかし、わたしは、小さな存在だけど、「固有の名」で呼ばれる。
だから、わたしは、個性的に生きなければならない。
以上が、根っこの文。
1行目と2行目が対比。
ポプラの葉は、みな同じ名で呼ばれるが、わたしは固有の名で呼ばれる。
そして、3行目が因果。
具体と抽象は、第2連で、「わたしは呼ばれる わたしだけの名で」という具体を「固有の名」で、と抽象化しているよ。
あとは、字数が足りなければ、足していく。
たとえば、3行目を
だから、わたしは、困難や挫折があっても、個性的に生きなければならない。
困難や挫折は、詩のなかの「どんなに風がつよくとも」という比喩(比喩は具体だよ)を抽象化したよ。
別の記述問題の例:
中1、学年末の社会で記述問題が3つあったけど、
すこしずつマイナスされていたね。
問題: 1の(3)
慶ちゃんの解答:
当時の中国は、地位が高く、その中国とよい関係をつくりたかったから。
まず、文の型とは違うけど、この問題に関しては、ゴールを間違えちゃったね。
「なぜ、中国に朝貢をしたのか」、という問題だから、
目的は、「よい関係をつくりたかったから」ではなくて、
そのよい関係を利用して(当時、国力の強かった中国の威信を借りて:強い中国の後ろ盾を背景に)、乱れていた日本を治めたかったんだよね。
<結果> <理由1>
<結果> <理由2>
朝貢 なぜなら→ 良い関係を作りたかった なぜなら→中国の威信を借りて
←だから ←だから 日本を治めたかった。
この場合の解答は、
国力の強かった中国の威信を借りて、乱れていた日本を治めたかったので、
中国と良い関係を結びたかったから。
今後、理由を聞かれた問題では、
自分の解答が出たら、必ずもう一度「なぜ」と自問自答してね。
それでなぜが見つからなかったら、それを解答とするけど、
「なぜ」が見つかったら、2つの理由を書いてね。
1つだけだと、今回みたいに減点されるよ。
理由の解答の「文型」は、
「理由2」ので、「理由1」から。
もちろん、「対比」と組み合わせてもOKだよ。
|
国力 |
日本 |
弱い |
中国 |
強い |
当時、卑弥呼のひきいる国の力は弱かった。
一方、中国の国力は強かった。
だから、卑弥呼は、中国の力を借りて日本を治めようと考えたので、中国と良い関係を結びたかったから。
問題3の(2)の1
慶ちゃんの解答:
自分の娘を、天皇と結婚させて、娘が幼いころは、自分が摂政となり、娘が成人したら、関白となって、政治をした。
まず、整理は、
|
天皇を補佐 |
摂政 |
天皇が幼いころ |
関白 |
天皇が成人後 |
勘違いがあったかな。
自分の娘ではなく、天皇と自分の娘の間にできた子を天皇にして、その天皇の補佐だよね。
自分の娘を、天皇と結婚させて、生まれた子を天皇に据えた。
そして、天皇が幼いときは「摂政」として天皇の政治を補佐した。
一方、天皇が成人してからは、「関白」として天皇の政治を補佐した。
この例の場合、「だから」以降はなしでいいよね。
問題3の(4)の2
この問題の整理は
|
租 |
女の子 |
租のみ |
男の子 |
租のほかに、調、庸、など |
慶ちゃんの解答:
女子の比べ、男子の税が多く、大変で、女子の税は租だけなので、楽だから。
女子の税は、租のみであった
一方、男子の税は、租のほかに調・庸などが科されていた。
戸籍の登録を女子でしたほうが、税が安くすんだから。
別解:
女子の税は、租のみであった
一方、男子の税は、租のほかに調・庸などが科されていた。
だから、税負担を逃れようと、税金の安い女子で、戸籍の登録を行った。
これも理由を聞かれた問題だから、
戸籍を女子で登録 なぜ→ 税金が安いから なぜ→女子は租だけだが、
男子は、租いがいに
調・庸などがあった。